【山ナースガイドのひとりごと】車いすで山を楽しむ(山に付き添う看護師)

山ナース

身体障害があり車いす生活をされているお子さんを持つ親御さんから、山岳看護師である私に相談をいただきました。
「車いすでも山を楽しめるところはありますか? 一緒に行ってもらえますか?」
山に付き添う看護師、それこそ山ナースガイドの役目です。
登山ガイドなので山の道先案内はもちろん、看護師ということでおトイレや入浴介助などもできるので、今まで行けないと思っていた山や大自然のフィールドへと世界が広がるはずです。

そのご家族は都内在住ということで、さっそく思い浮かんだのが、筑波山、高尾山、富士山、足を伸ばして上高地や美ヶ原・・・
しかし、本当に大丈夫なのだろうか?!
トイレの場所は知っていても、使用可能な多機能トイレ(広さ)がきちんとあるのか・・・。
車いすの目線で、山の醍醐味ともいえる雄大な景色が見ることができるのか・・・自分の目の高さでしか見たことがない。
依頼してくれた親御さんを目の前にして、山ナースガイドとしてやや情けない。

無理に無理を重ねれば、大勢の人の手を借りれば、それこそ登山も可能だが、それにはかなりハードルが高い。
家族旅行のように、障害者や足が不自由な方が手軽に山や自然を楽しむには、段差(バリアー)はかなりの障害になる。しかし山には段差がつきものですし、山の情報も不足しています。

山に付き添う山岳看護師&登山ガイドとして、車いすや足の不自由な方々を山にご案内するとともに、ハンディーキャプがあっても行けるおすすめの山(散策路)や、山領域の多機能トイレ情報など、今後どんどんご紹介(配信)していきたいと思います。

 

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