山ナース日記~Vol.17 上野の山(ハンディーキャップと山)~

山ナース

場所:恩賜上野公園
日時:4月上旬

東京都台東区にある上野恩賜公園(うえのおんしこうえん)は「上野の森」と呼ばれています。
そして、武蔵野台地末端の上野台に位置することから「上野の山」とも呼ばれています。
 
この「上野の山」の公園内には、博物館などの文化施設が存在していますが、今の時期はお花見で大賑わい。
上野の山のメインはなんといっても恩賜上野動物園(通称:上野動物園)で、なんと明治15年に開園した日本初の動物園です。
 

車椅子のお子さんを持つ親御さんからの依頼により、山ナースガイドとして車いすで山を楽しむ「ハンディーキャップと山」に取り組み始めましたが、丁度春休みということもあり、まずはこの「上野の山」から車いすのお子さんとの帯同を開始しました。
上野の山の緑あふれる東園では、ジャイアントパンダ、ホッキョクグマ、ゴリラなどに出会えます。
 
やっぱり、まずはジャイアントパンダ
パンダ♥きゃわいい~
  

私が子供のころの檻の中に動物がいる動物園の様相は今はありません。
本当に上野の山、上野の森といった感じです。

   
動物園を一緒に楽しみながら、車いすの操作や特殊性を知るとともに、食事面や排泄面の把握も行えました。
個人的には霊長類好きでアフリカまで行ったぐらいなので「ゴリラの住む森」がとても楽しかったです。
モノレールを横目にイソップ橋を渡りエレベーターで蓮で名高い不忍の池が広がる西園へ
 

歴史がある動物園なので一部の古い多機能トイレは電動車いすではちょっと狭いところもありましたが、園内、園外含めて上野の山には多機能トイレは多くありました。
 
移動手段は車になることが多いのですが、専用自家用車への乗車や下車の確認もさせてもらいました。
電動車いすは重いという欠点はありますが、動力のアシストを得られます。
背もたれが高いですが後方転倒防止機能があり、椅子の部分自体が角度を変えられるので山での勾配にも対応できると思いました。
砂利道を進むのももちろん大丈夫でしたが、砂利からの段差に対しては後輪が空回りしてしまいましたので、そこはサポートが必要と感じました。

ハイディキャップがあり車いす生活のお子さん(Rちゃん)は、
屋台での食べ歩きや花見の人たちに交じり
どんどん積極的に人込み中にも入ってゆきます。
私の方が少し慌ててしまいましたが、とても好奇心と積極性があるお子さんでした。
ハンディッキャップがあっても、どんどん自分の世界を広げていく姿を見て、逆に勇気と元気をもらいました。
これなら車椅子でも山を楽しめると実感しました。