【山遊び♪レポート】八ヶ岳南沢小滝アイスクライミング ~氷瀑を求めて彷徨ったシーズンラストアイス!~

山ナース

時期:2020年3月
報告:ホームページ管理人Mu

今シーズンのアイスクライミングは、前回の八ヶ岳広河原沢(その時のレポートは、ここをクリックです。)で終了!と考えていました。3月は、北アルプスにでもチャレンジしようかと計画していた週末が、大荒れの天気予報となったため、何かと潰しのきく八ヶ岳に変更しました。

強風予報は、どうなったか?
風が弱ければ雪稜も狙えると思いながら、南八ヶ岳の登山口である美濃戸口から歩き出すと既に風が吹いています。風向きの影響かも知れませんが、この標高でこれだけの風が吹いているという事は、稜線は爆風(大荒れ予報どおり)のようです。見上げると黒い雲が物凄いスピードで流れて、山の中腹より上を隠しています。

消去法でアイスクライミング
テントを張る赤岳鉱泉も風が強く、テントの設営時には赤岳鉱泉では珍しく「風に飛ばされないように」と気を遣いました。稜線へのバリエーションルートの登攀や稜線へ登るピークハント、稜線を歩く縦走などの選択肢は強風・視界不良だったので、アイスクライミングをすることにしました。

まずはジョウゴ沢へ!
テント設営後にジョウゴ沢へ向かいます。赤岳鉱泉から硫黄岳方向の登山道を歩いていくと大同心沢、裏同心沢、ジョウゴ沢の順で出合いますが、ジョウゴ沢の流域面積が多いせいか、一番水量が多いようで心配になります。しかし、トレースもあるので期待してF1に向かうと、普通の登山者風(ピッケル1本を持った)ソロの方が戻ってきました。話しを聞くと「凍っているけど、ミックスです。」と言うので、我々のようにアイスアックスを2本持っていれば大丈夫だろうと、さらに進んでいくと水流バッチリでした(>_<)。

念のためすぐ上のF2も覗いてみましたが、同様でした。ここでは2人パーティーがF2に向かって左の斜面を高巻いており、見た感じかなり危険なトラバースのようなので、上流を目指さずに戻ることにしました。

裏同心に寄ってみよう♪・・・が
登山道に戻り赤岳鉱泉へ戻っていくと、すぐに裏同心沢と出合う。そのまま通り過ぎそうになって気付く。「(水量が少ないようで、)水流が雪の下に隠れている。」ジョウゴ沢では、水流が終始見えていて、流れている音も聞こえていたが、ここでは聞こえない。時間もPM2時なので、パートナーと相談してF1まで“ちょこっと”偵察に向かうことにしました。

裏同心沢は、ノートレースで膝のラッセルが厳しい。いつもならバッチリのトレースを利用させてもらい15分程度でF1に到着しているイメージでしたが、1時間も雪と格闘しました。

F1は水流も見えず、ナメ滝なのでフリーで登ると、F2の青い氷が見えています・・・が、それも大部分が埋まって身長よりも低くなっていました。

氷結はしていても、雪に埋まっていたり、激しいラッセルに時間を取られるため、これ以上進むことを諦めました。


シュラフ耐寒テスト

今回、大荒れ予報でなければ北アルプスのバリエーションルートにチャレンジしようと考えており、その場合は装備の軽量化・コンパクト化を図るために、パートナーとシュラフの性能を落とそう(対応温度が高いものに変える)と考えていました。残念ながら北アルプスは行けませんでしたが、寒気の入る八ヶ岳で使用を想定していたシュラフのテストを行うことにしました。そのレポートは、コチラをクリックして下さい。

南沢小滝へ

翌朝、テントを撤収して行者小屋を経由し、南沢の登山道を下ります。天気は昨日と打って変わって快晴です。しかし、阿弥陀岳の山頂付近を見ると雪煙が舞っており、かなりの強風だということが伺えます。
先月、南沢大滝でアイスクライミングトレーニングをした(その時のレポートは、ここをクリックです。)帰りに小滝を覗いてみると、大滝ほどの高さはありませんが、氷結状態も良く我々がトレーニングするには良いと思っていたので、今回は一直線に小滝へ。
水が滴る箇所もありますが、他の箇所で問題なく登れそう。まずは、トップロープで数本ずつ登ってからリードで2本、最後にソロで来ていた方に教えていただいたコツをトップロープで練習して、おそらく今シーズン最後のアイスクライミングを楽しみました。(スミマセン、南沢小滝はトレーニングに励んだせいで写真ありません_(._.)_)

今回、大荒れ予報ですが現地まで行ってみて、リスクを考慮してアイスクライミングを楽しむことができました。天気や地形を見て、今後を予想して行動を変更するのは、普通に登山していても同じですよね。そういった事を学ぶ機会があります! 参加申し込みお待ちしています(^_^)
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