【山遊び♪レポート】来シーズンの雪山に向けてシュラフテスト ~氷点下11度、その時あなたはどのシュラフを使いますか?~

山ナース

時期:2020年3月
報告:ホームページ管理人Mu

寒気が入った八ヶ岳でシュラフのテストをしてきました。その時のアイスクライミングレポートは、コチラをクリックして下さい。いつもシュラフを使っている方は、参考になることがあれば嬉しいです。また、今まで小屋泊まりや日帰りでシュラフを持っていない方は、購入の際の参考になるかも知れませんが、寒さに対する感じ方は個人差が大きいため、ご自分の寒さに対する感じ方をよく確認することをオススメします。

シュラフ耐寒テスト
今回、大荒れ予報でなければ北アルプスのバリエーションルートにチャレンジしようと考えており、その場合は装備の軽量化・コンパクト化を図るために、パートナーとシュラフの性能を落とそう(対応温度が高いものに変える)と考えていました。残念ながら北アルプスは行けませんでしたが、寒気の入る八ヶ岳で北アルプスで使用を想定していたシュラフのテストを行うことにしました。
想定していたシュラフは、モンベルだと#3、finetrackだとイエローかオレンジです。大まかですが、氷点下前後がリミット温度(モンベルでは「一般的に代謝が高く、寒さに対する耐性が高い人が寝袋のなかで丸まった状態で寒さを感じずに睡眠ができるとされている温度です。」と定義)で、「人により快適に睡眠できたり、できなかったりする場合がありますが、着衣を工夫することによって快適性を高めることが可能です。」とのことなので、ヤマテン予報では山頂で氷点下8度なので、テント場では氷点下3~4度だろうと考え「何とかなるだろう」と考え、それでも着られるものを全て着て、着衣を工夫してみました。
足先・・・靴下+テントシューズ+カイロ追加
足・・・メッシュ素材+インナー+化繊7分パンツ+アウターシェル
上半身・・・メッシュ素材+インナー+化繊フーディ+化繊フーディ+アウターシェル
頭・・・目出帽(薄手)
手・・・ウールグローブ(薄手)

寒かったが、いつもと違う夜
8時半くらいに就寝しました。とっくに夕食は終わり、乾きものでワインを飲んでいたので、身体は温まっている状況ではありませんでしたが、早起きだったせいなのか“いつの間にか”眠っていました。
目が覚めて時計を見るとちょうど0時でした。この時は、二の腕の一部(ちょうどテリーマンの星マークがある辺り)が寒かったです。寒さで目が覚めたのか分かりませんが、このまま寒くて眠れないのは嫌なので、何か方法はないかと、テントに触れているので体の位置を変えたりしましたが、寒さは変わりません。あと出来ることはフードを被ることくらいしかないので、シュラフの中で腕を上げて化繊フーディのフードを1枚ずつ2枚とも被っていきました。すると、腕を動かしたからか、フードで頭が保温されたか、相乗効果でか、またしても“いつの間にか”眠っていました。
次に起きたのは2時くらいでしたが、寒いとかトイレとかと言うわけではありません。なので、目を閉じていたら眠っていました。最後に目が覚めると起床時間前の5時前です。この時も寒いわけではなく、おそらくは周りのテントで出発準備をしている音で目が覚めたのでしょう。
この日の赤岳鉱泉の最低気温は、氷点下11度!風はなく条件は良かったのかも知れませんが、シュラフカバーなどを足せば、快適に眠れて疲れもさらに取れたのではないでしょうか。

テストと言えども注意が必要です。
今回のテストは、山小屋が有る場所でテントを張り、パートナーもおり、いざとなれば火器もあり、身体を温められる条件で行っています。自分も試してみよう!と考えた方は、くれぐれも無理はしないように、寒さを楽しむ程度がちょうど良い。ということを意識して計画してみて下さい。