【山ナース日記】vol.40 山に戻る前に、先ずはウォーキングや階段昇降から

山ナース

登山では無事に帰ってこれるかは、準備で8割が決まるといわれています。
緊急事態宣言が8都道府県以外の39県で解除されましたが、
今まで感染拡大防止のためにステイホームをしていて、外出自粛解除されたからといって
いきなり山に出かけるのは、まだ体が運動にも気温にも慣れていないので危険です。

登山はまだまだ県を横断する活動や地元以外の入山は自粛としているところが多いので、
慌てずに先ずは山に戻るための「カラダづくり」から取り組むことをおススメします。
山ナースガイドとして、登山に有効的なウォーキングと階段昇降をご紹介したいと思います。

登山と同じ有酸素運動でカラダを慣らしていくことは、免疫力アップ・熱中症予防にもなりますし、
足を踏み込んだ刺激が骨を強くする効果も得られます。
登山ではバランス力がとても重要です。
バランスを意識してウォーキングや階段昇降をやってみましょう!


<有効的なウォーキング>

初めは20分程度のウォーキングからスタート、週2~3回を目安に。
出来れば歩数計をつけ、1日1万歩を目安にしましょう。
高齢者の場合、推奨される1回の運動量は30~60分、青壮年は60~90分。
徐々に運動強度を上げて、スロージョギングに切り替えていっても良いと思います。

◆良いフォームで運動学的効果とバランス力をアップさせるポイント
・耳、肩、腰が一直線に背筋を伸ばし、あごを引く
・お腹を引き締めて、まっすぐ前を見て胸を張る
・肩はリラックス、肘は90度に曲げて、軽くこぶしを握る
・歩幅は広めに意識し、一本の線の上を歩くように

運動前(500ml)から常温の水分(スポーツドリンク)を補給し、途中でもこまめに、
運動後はたっぷり水分を摂りましょう。
クールダウンで十分に筋肉を伸ばし、足首・ヒザ・股関節を柔らかくするためのストレッチすると、
疲労回復と山で怪我をしにくい柔軟性が得られますよ。

 


<侮るなかれ階段昇降>

階段の上り下りは立派な運動です。
階段を上ったり下ったりしている時は、片足立ちで全体重を支える瞬間があるので、
負荷とエネルギー消費が一気に上がるので手軽な筋トレになります。
ですので、日常の中で階段を見つければ上る!下る!

◆安全で有効的な階段の昇降ポイント
・上りは、上半身はやや前傾、股関節を伸ばすような意識で、
重心を高く押し上げる感じで登るとトレーニング効果アップします。
・下りは、ヒザを曲げて重心をさげ、着地はつま先から柔らかく、
スローを意識すると寄り効果が得られます。
・更に一段抜かしで上がる、膝の伸縮を深くすることで運動強度を上げられます。

実は上りよりも下りの方が効果的です。
階段の下りは筋肉が伸びながら収縮するので、絶好なトレーニング方法です。
登山でも下りの方が筋肉への負荷が多く、登山後の筋肉痛は主に下山時の筋肉疲労が原因です。

階段昇降トレーニングは、手すりや周りへの注意など、安全の確保をして実施してくださいね。
    

勿論、感染リスクがなくなったわけではありませんので、
三密は避けて感染防止対策を守ってトレーニングしてくださいね~