【山ナース日記】vol.63 雪山リスクマネジメント「雪崩編」講習会終了報告

山ナース

日時 2021年1月15日(金)
場所 群馬県谷川岳周辺

雪山でのリスクは様々ありますが、今回は雪崩対策に特化した講習会を開催いたしました。

フィールドに出る前に先ずは医療者目線でのレクチャー。
雪崩の基礎知識(雪崩現象・雪崩地形・安全な行動など)と、雪崩対策装備にはどのようなものがあるかをで学んでいただきます。

フィールドでは実際にピットを掘って積雪の状態を知る術を体験しますが、
普段からシャベルを使う機会がなかなか無い参加者の皆さんは汗だくで苦戦しました。
シャベリングもひとつの技ですので、経験を積めば大丈夫です。
雪は決して厄介なものではなく、雪洞やスノーマウントやイグルーなど有効的に使うことができます。

積雪の状況と弱層を観察して、コンプレッションテストの体験をします。

スノーソー体験もなかなか面白いですよ。

いよいよ雪崩により捜索と救助の実践です。

アバランチトランシーバーでの捜索とプロ―ビングは最初はなかなか上手く出来ませんが、
何回かやるうちに要領を得てきます。

最後は総合的なシナリオ訓練を行い終了

良いお天気の中、医療者目線での雪崩対策の講習を有意義に行うことができました。
参加者からは「シャベルで掘ったりして疲れたけど、貴重な体験ができて楽しかった」などの声が聞かれ、登山者自らの安全登山にもつながり、山の仲間も助けることが出きる啓蒙活動にもつながったので主催側も満足しています。

次回の雪山講習会は、今季最後の雪山講習会で長野県の千畳敷で開催予定です。
お陰様で満員御礼となっておりますが、キャンセル待ちはお受けしておりますので、ホームページお問い合わせからご連絡ください。
講習会の様子については、またこの場で報告したいと思います。