【山ナース日記】vol. 71 冬の山メシのすすめ

山ナース

冬山では、環境的に冷蔵庫や冷凍庫に中に入るようなものなので、基本的に食材が悪くなることが少なく、豪華な山メシとなることが多いです。

そのいつもより豪華な冬の山メシは、食材を少しでも軽く持っていくために野菜を乾燥させたり、下ごしらえしたり、なかなか大変ではありますが、得意の冬山メシをイグルー泊で作ったのでご紹介したいと思います。

私は冬場の乾燥を利用して、せっせとドライ野菜作りをします。
もうこれは趣味の領域で、良い乾燥具合の野菜たちを見てはニャ~としています。
人参はいつも一袋全て乾燥させます。スライサーで薄切りにすると乾燥スピードがアップします。

   
良く乾燥させた人参はジップ袋に入れて、冷凍庫保存をすれば長期保存できます。
これで1袋3本分の乾燥人参の出来上がり。
お家でも人参はこうして保存し、料理にもパッと入れて使っています。
   

冬といえば、山でも下界でもやっぱり鍋ですが、鍋野菜も事前にカットして乾燥させて持っていきます。
ネギは切って少し乾燥させるだけで、ねぎの独特のにおいも抑えられます。
キノコ類は乾燥させるとうまみ成分が凝縮され軽くなるだけでなく美味しくなります。

リサイクル牛乳パックは軽くてコンパクトなのでザックに忍ばせておけば、このようにまな板代わりにもなりますが、ファーストエイドにも使えますし、鍋敷きにも火種にも色々と使えますので便利です。

今回の山鍋は得意の「豆乳味噌ショウガ鍋」
雪洞泊やイグルー泊、停滞型の冬テント泊で良く作ります。
豆乳200mlパック1本と味噌とショウガで味付けして
乾燥させた野菜やキノコ、あぶらげ、白菜などを入れるだけ。

私のこだわりは、その鍋に手作り鶏肉団子を入れることです。
ビニール袋に鶏ひき肉と玉ねぎのみじん切り、そのほか冷蔵庫の中の余った食材をみじん切りにして入れ、お味噌少量を入れて揉んで、そのまま冷凍庫に入れて、山に持っていきます。
鍋をやる際に程よく溶けたビニール内の肉団子タネをスプーンで取って鍋にポンポン入れて、煮立ったらハイ出来上がり。
  
私は山での食器は、軽量タッパーにしています。もちろん軽いですがアルファ米などもこの中で作れますし、調理小物入れにもなりますので愛用しています。

吹雪いている外とは裏腹に、イグルー内は温かく、鍋で体の中もすっかり温まりました。
来年の冬季には「イグルー泊体験」の企画を行う予定です。ご期待ください。