【山遊び♪レポ】久しぶりの雪稜歩きは谷川ブルーの中で! ~谷川岳東尾根~

山ナース

時期:2021年2月
報告:ホームページ管理担当Mu

こんにちは!ホームページ管理担当のMuです。
例年であれば1番寒い月は2月だったような気がするのですが、今年は、1月後半から寒さが緩みっぱなし・・・。
これではアイスクライミングは難しいかもと考えて、これからGW頃までの残雪期の雪稜トレーニングを兼ねて谷川岳東尾根を歩いてきました。

谷川岳東尾根とは?
谷川岳はオキノ耳・トマノ耳という2つのピークを持った双耳峰ですが、オキノ耳から東側へと下りていく尾根が谷川岳東尾根です。

一般登山道とは違ういわゆるバリエーションルートになります。
途中には、岩場や細いリッジがあるのですが日帰り可能な長さと標高差なので、良いトレーニングになるのは間違いなさそうです。

有名な一の倉沢
アプローチは、谷川岳ロープウェイベースプラザから1時間ちょっとで一の倉沢に着き、そこから東尾根まで一の沢を1時間半くらい(標高差600mほど)詰め上がっていきます。

谷川岳と言えば岩場でも有名ですが、その岩場の代表格が一の倉沢の岩壁だと思います。

モルゲンロートに染まり一の倉沢の色合いが刻々と変化する様子をしばし眺めてから、アイゼンやハーネスを装着しました。

トレースバッチリに感謝!
前日も天気が良かった上に、今日も先行者が多いのでトレース(先行者が雪を歩いた跡)がしっかりと付いているので、ラッセル(積もった雪を掻き分け踏みつけながら進む、かなりハード)する事もなく階段登りのように標高をグングンと上げることができました。

岩場で大渋滞((+_+))

沢を詰めて東尾根に乗った場所はシンセンのコルと言いますが、狭くて休めるような場所でもないので先に進むと直ぐに第2岩峰ですが、ここは大渋滞で10人くらいの人が待っています!

落ちたらタダでは済まない状況なのでロープを使用していますが、それでも2人目以降の通過にも時間がかかっている様子・・・。
今日は雲一つない最高の登山日和ですが、天気が良い事で時間が経つと気温が上昇して雪が緩んできてしまうので(足元や手元が崩れて危険なので)心配にもなります。

核心!第2岩峰
我々の前で並んでいた4人組は、長い待ち時間を考えて右側をトラバースして岩峰を巻いていったので、割合に早く順番が来ました。
さて我がチームは・・・情けないですが、ここはパートナーにリードをお願いします。
アイゼンの前爪を細かい岩の出っ張りや割れ目に引っ掛けて、じわりじわりと登って行くパートナーを私はロープで確保しながら息を殺して核心部の突破を待ちました。
無事に突破して安堵しましたが、次に私が確保してもらい登ってみるとハラハラドキドキするようなぐらい手で掴む場所もなく、アイゼンの前爪をかける場所も細かくて緊張しました。

雪稜を行く!
第1岩峰までは所々で垂直に近い雪壁を通過するので緊張しますが、あとは快適な雪稜歩きです。

ただ、時折「ザザザザー」とか「ドドドドーン」という雪崩の音がするので、精神的には雪が安定しているうちに山頂に着きたくなります。

積雪期の東尾根のシンボルのような雪庇のトラバースをして第1岩峰に着きます。

トラバース成功♬
ここも10人ほどの大渋滞、しかも、まだ岩場をリードの人が通過できていません。
そこで、右側からトラバースして岩場を巻きます。
ここは無雪期にも巻いて、その先のルンゼを登った記憶があるのですが、雪の状況が分からないので念のためロープで確保しながら進みました。
ピッケルを使ったスタンディングアックスビレイやスノーバーを「久しぶりに使う、いつ以来だろ?」と思いながら進みました。

山頂の雪庇を通過し登頂!
第1岩峰を抜けると残りは山頂まで僅か、しかも山頂部の雪庇も切り崩されてルートが出来ています。

その部分から顔を出すと「オキノ耳」の標識のすぐ後ろ。

ロープウェイで登ってきた多くの登山者はビックリ!
そして、身体を山頂に乗り上げると自然と拍手が起こりました。

トレースやパートナーのおかげでの登頂なので、ちょっぴり恥ずかしかったです(;^ω^)。

雪山と言えど暑い!
細い尾根の通過は強風だと怖いのですが、この日は場所によっては無風のため暑くて参りました。
しかし、ドライレイヤーから始まり、リンクベント(finetrack製ウエアを重ね着する際にベンチレーションの位置を統一することで効率的な温度調節が可能になっている)を最大に開放して対応したおかげで、体は汗冷えやオーバーヒートせずに済みました。

☟日陰でクールダウンするパートナー

ただ、辛いラーメンを食べた時のように、頭からの汗がボタボタ落ちてメガネやグラスが濡れて参りました。

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