【山遊び♪レポ】大雨翌日で緊張のクライミング ~赤岩岳正面壁から赤岩尾根縦走(秩父)~

山ナース

時期:2021年5月
報告:ホームページ管理担当Mu

こんにちは!ホームページ管理担当のMuです。
今年の梅雨入りは早いと思っていましたが、関東はまだ梅雨入りせずに、次の休みも晴れ予報♬
「ならば!」と岩登り計画を立てましたが、秩父へ向かうと大雨でどうなることか・・・。

百名山両神山の西側へ
登山口からニッチツ工業の旧社宅である廃屋が建ち並ぶ中を進みます。

同じ廃屋でも世界遺産に登録された長崎県の端島(軍艦島)は鉄筋コンクリート造りの頑丈な建物だが、こちらは木造平屋が多い。
しかし、どちらにも共通しているのは、日本の高度経済成長期を支えた全盛期の賑わいを想像できる遺構ということ。

目を閉じると、汚れた作業服を着た多くの作業者たちが大声を出して歩いている・・・そんな当時のエネルギーを感じながら、赤岩峠へガンガン登っていく。1時間ほどで赤岩峠へ到着。

赤岩尾根
ここで赤岩岳正面壁へと進むのですが、その前に赤岩尾根について説明します。
日本百名山両神山の北側から西へとほぼ真っ直ぐに伸びている尾根で、我々は西端の赤岩峠から東へと進んでいくのですが、赤岩峠から今日の最高峰である赤岩岳には歩けば30分もかからず、登山口を出発して2時間以内で本日の最高峰に着くのです。
その後は同じ標高で大小のピークを越えながら一般登山道の八丁峠へと到達します。

赤岩岳正面壁
計画を立てる際に、日が長くなったので赤岩尾根だけで昼過ぎに下山しても時間がもったいないと考え、今回は赤岩岳正面壁をクライミングしてから赤岩尾根を縦走する計画としました。
夏は藪が濃く苦労することが容易に想像できるルートであり、標高は1500m程なので暑くなるため、秋から今の季節が好機だと思います。
正面壁は、赤岩峠から1分ほどで壁にあたります。
取り付き部は雨の影響で濡れていて、しかも上部からポタポタと水が滴っている。
登っていけば乾くだろうから最初だけ気を付けようと話しながらクライミング装備一式を装着します。

ドロ(泥)イミング
1P(ピッチ)のリードで緊張したのは、まず一手目の小ハングを越えて樹を掴むところ、そして、その後は泥ののった階段状ルンゼを上がって小テラスに出るのですが、ここからチョックストーンへ登る部分の2か所、共にスタンスが乏しいのに濡れていて慎重に越えました。

2PのリードはパートナーのKOさん(小林美智子ガイドではありません。)、セカンドで登った私が慌てた場所は、2Pスタート後3、4m登って岩と岩の間に入るのですが、樹が邪魔になって入ることができず、体が空中に出たままジタバタしたところです。


3Pに再び私がリードしました。ここは、コーナーを上がってから1段乗り越えた後にリッジ上へと体を出すのですが、足元がじんわりと濡れていて滑ったらヤバイ場所なので、「進もう!」と気持ちを整理するのに少し時間を必要としました。

3Pで赤岩岳の山頂付近に到着しますが、濡れていなければクライミングを楽しめた事は間違いありません。

とにかくロープが重い
また、全てのピッチで共通しているのは、ルートが真っすぐではないためロープが屈曲して、岩角や樹などに当たって摩擦が大きくなり、ロープを引くのがとても重い事です。
微妙なクライミングであれば少しの負荷が大きな負担になるので、今回は苦労させられました。

赤岩尾根縦走へ
赤岩尾根は、アップダウンの繰り返しで体力を使う上に、ピークからコルへも東へ真っ直ぐに進むと切れ落ちた崖にぶち当たることも多くルートファインディングも楽しいです。

少し登山経験があればルートをロストしたまま大きく進み致命的なミスをすることはないとは思います。

また、岩場も多いのでロープを積極的に使用した実践的な訓練ができると思います。

ただし、下の写真(ピンボケすみません!)にもあるとおり、危険なルートであることは間違いありません。

くれぐれも自分の実力を客観的に判断してから登ってください。
また、アクセスは車でないと無理な上に落石等で通行止めになることも多いので、行く場合は事前に交通情報を確認することをオススメします。

今回のクライミングシステムも、次回(今秋)のロープワーク講習会で行います。
まずは、システムを勉強しておくと、岩場に行ってからは安全にクライミングに集中できると思います。

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