【山ナース日記】vol. 99 「富士山吉田口五合目救護所」2年ぶりに開所

山ナース

2021年7月1日、2年ぶりに富士山が開山しました。
同時に富士山吉田口五合目救護所も開所となりました。

梅雨真っただ中という天気だからか、例年なら賑わう開山日ですが登山者はまばらでした。

富士スバルライン1合目では5合目に入るための検温が全員に行われ、五合目登山口で登山者へは再度検温が行われています。

2年ぶりの五合目総合管理センターに出勤すると見慣れた方々がいらっしゃって、
本当にやっと富士山が開山したことを実感できました。

ベッド間のパーテーションや、問診する際の飛沫飛散防止のためのパーテーションなどの作成・設置を行いました。

富士山では、山小屋、救護所、その他の施設すべてが試行錯誤して出来る限りの感染対策を行おうとしています。
登山文化を絶やさない為にも、登山者を受けいれる側だけでなく登山者の皆さんも含めて、みんなで「うつさない、うつらない」ためのご協力をお願いいたします。

体調が少しでも悪い場合は入山しない、登山中も体調不良があった場合はすぐ下山する。
特に山の中ではコロナ感染症と、高山病や脱水・熱中症の区別を付けることは困難です。
富士山では症状の大小個人差はありますが、多くの方に高山病の症状が現れます。
標高を下げることで治れば高山病と判断でき、コロナ感染症との違いを診ることもできますので、山中に留まるより早く下山し下界の医療をうけることをおススメいたします。
山は逃げませんので、万全な体調で山を楽しんでいただきたいと思います。