【山遊び♪レポ】上高地→涸沢→奥穂高岳にチャレンジ! ~2021-2022雪山開幕戦~

山ナース

時期:2021年11月
報告:ホームページ管理担当Mu

こんにちは!ホームページ管理担当のMuです。
北アルプスや八ヶ岳など、各地から雪の便りが届いてきましたね。
雪山に登らない方には行動範囲が狭まるシーズンかも知れませんが、雪山は美しいので見に行くだけでも満足できると思いますよー♬
というわけで、今回、上高地閉山前ギリギリに上高地から涸沢を経由して奥穂高岳にチャレンジしてきましたので投稿します。

閉山ギリギリの上高地は・・・賑わっている!?
25年前の思い出ですが、「一度、上高地ってどんな場所か見てみたかった」私は、11月の閉山直前の上高地なら空いているだろうと思い立ちました。
着いてみると、夏の賑わいを知らない私は、人が全然いないのに立派な木道が整備されていて、不思議な世界に迷い込んだ映画の主人公(主人公にはなれないキャラですが・・・)のような妙な感覚を味わったことを覚えています。
今回も人のいない上高地のつもりでいましたが、観光客や散策を楽しむ人たちで賑わっていて驚きです!!

明神より先は閑散
しかし、観光客や散策をする方も明神池までがほとんどで、そこから先は登山者の世界へと変わります。

雪を踏むのは久しぶりなのにスリップなど気にせず先を急ぎます。
夏は賑やかな徳沢も静かです。

横尾から先は雪山
横尾から勾配もきつくなるのに加え、標高が上がるにつれて積雪量も増えて「誰も歩いていなかったらラッセル(雪をかき分け&踏みしめ進むこと)に苦労しますねぇ~」

とKOさん(小林美智子ガイドとは別人です。身長180cmオーバーで私Muよりも15cm背が高いのに体重は変わらないという男性です)と話します。

快晴無風なので雪山と言っても暑さで汗をかきながら進み、午後には涸沢のテント場に到着。

テントを設営して明日のアタックルートを確認して、暗くなる頃までに夕食(冬山定番の鍋)を済ませて早々に就寝💤

未明のアタック
1時半に起床し、3時出発。部分的に雪が固く締まっているので、涸沢小屋でアイゼンを装着します。
この頃から、少し風が強く吹いてきましたが、空は一面の星空☆☆☆。
涸沢小屋から上の低木帯を抜けると結構な強風です。ただ、強風時の「息継ぎ(風が弱くなるタイミング)」があったので、まだ進みます。
もう、トレース(先行者が歩いた跡)は埋まってしまい分からないので、ルートを確認しながらです。

分岐点
まだ降雪直後なので不安定な雪に苦労しましたが、5時前に夏道が通るザイテングラートの岩場部分に到達しました。
ここからは岩場ではなく斜面を真っ直ぐに登ろうと考えており、時間的にもご来光に間に合うかどうかです。
ここからは念のためハーネス・ヘルメットを装着するため地面の平らな場所で今後の予定をKOさんと相談します。
風は強風を越えて、体のバランスを崩されるほどの突風が吹くようになっています。

何とか「息継ぎ」の間に進めばご来光には間に合わなくても山頂には行けるか?と思い、これから登る斜面を見上げると、さっきまで見えていた星は見えなくなっていました。
予報よりも早く天候が悪化したのだと判断しテントに戻ることにしました。

消えたトレース
我々が登ってきたトレースも強風で消えており、真っ暗闇での下山は慎重になりました。
さらに明け方の寒さ+強風で、ほっぺたが凍傷になるのではないか?というほどでした。
まだ、東の空が明るくならない中、記憶を頼りに何とか低木帯のトレースまで辿り着き無事にテントへと戻りました。

強風の中テント撤収
テント場に戻ると出発時は微風だったのに、今では強風です。

穂高の稜線は厚いガスに覆われています。下山の判断は間違いなかったと思います。

テントを飛ばされないように撤収して、とりあえずザックに荷物を押し込んで涸沢から逃げるように下山しました。
昨年の11月末の槍ヶ岳登頂(その記録はコチラをクリック)に続いて奥穂高岳を狙ったのですが、天候も積雪量も違ったため登頂は出来ませんでした。

ただ、今回も良い経験が出来たと思っています。
こうした経験は、私だけでなく小林美智子ガイドもたくさんしています。
それを雪山登山技術講習会でもお話しできたらと思っています。
雪山登山技術講習会は、2月の谷川岳に若干の余裕がありますが、他はキャンセル待ちとなっていますので、興味のある方は早めに申し込みをお願い致します。

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