【山遊び♪レポ】土合駅1番ホームから始まる14時間の物語 ~残雪の谷川岳馬蹄形縦走(左回り1day)~

山ナース

時期:2022年5月
報告:ホームページ管理人Mu

こんにちは!ホームページ管理担当者のMuです。
今年のGWは、天気に恵まれない前半が休みで、好天の後半は仕事でした(>_<)。
・・・ので、GWが明けてすぐの平日に1日だけお休みがいただけました。
1日だけですが無駄にしたくはないので、夏の北アルプスを想定した縦走トレーニングで谷川岳馬蹄形を歩いてきました。
(谷川岳まで行くとトレーニングって感じじゃなかったですが(^^;))

馬蹄形って何!?
谷川岳馬蹄形の馬蹄形とは、馬のひづめに似た形のことで、∩の(U字を180度反転した)形です。
詳しくは下の写真をご参照ください。今回は左回りに歩きました。

参考までに歩行距離は約25km、コースタイムはおおよそ18時間くらい、累積標高差は3,000m程度のようです。
私は、10年くらい前の同じ時期にテント装備を背負い1泊2日で歩いたことがあり、その時に比べたら装備が大幅に軽いので日帰りでも大丈夫だろうと考えていました。

土合駅1番ホームからスタート!
ご存知の方も多い(当事務所の谷川岳周辺での雪山講習会に参加された方も)と思いますが、谷川岳が間近に迫ったJR上越線の土合駅の東京方面からの電車はトンネルの中にホームがあります。

なぜトンネルの中にあるのか等は、私も詳しくないので書きませんが、地上まで70m(階段486段)の標高差があり、電車で着いて階段を見上げると気分的には登山が始まった感じです。

ここで無駄に体力を使って疲れないようにゆっくりと1段ずつ登り、待合室に着いたら荷物を降ろします。
それから出発時間に合わせて時間調整をして、おにぎりや菓子パンを食べてパッキングを直して出発します。

見通し○(マル)
土合駅を出て道路を右に進み、地上を走る東京方面の線路の踏切を渡って2分ほど歩くと右手に白毛門の駐車場があるので奥へとズンズン歩きます。
そこで谷川岳馬蹄形縦走の概念図を確認(もちろん地図は持っています)して、白毛門への1000mほどの急登を登りだします。
下山した時の東京に戻る終電が18:18なので、コースタイムを考慮して未明に出発しました。
今回は天気も良くヘッデンの光で視界がクリアなので、ルートが分かりやすく怖さも半減(私の怖がり具合については今月初めの投稿をご参考になさってください。)しました(*’▽’)。

カチカチの残雪にハラハラ
登山口から入ってすぐの標高の低いところに、この時期でも残雪があったのには驚きましたが、1000mを通過するとアイゼン無しでは慎重に通過しなければいけない残雪が出てきました。
気温は、かなり冷え込んでいるのでトランゴキューブで蹴り込んでも削ることが出来ず、下が崖などで落ちたらアウトな状況を見極めてアイゼン装着のタイミングを逃さないようにしないとなりません。
10歩だから大丈夫とか、平らだから転ばないとか、そういう判断ではダメだぞ!と自分に言い聞かせます。
そのうち、ヘッデンの光でも先の登山道が見えないくらい広い残雪エリアにあたったので、すぐに「アイゼン装着」を決断しました。
カチカチの雪にアイゼンがガッチリ決まって安心して登れました。
が、登山道がどこにつながっているかを見失わないように前方だけでなく左右を見渡して、藪の切れ間を探しました。

ご来光
何とか登山道を見つけて残雪帯を抜けて岩場が増えてくると、いよいよ白毛門の山頂です。
空も明るくなって、ここから先のルートもよく見えますが「残雪が多いな」というのが第一印象です。

それは心の中では登山道に残雪がない事を期待していたからでしょう。
一度脱いだアイゼンも「また付け直しだ」と考えながら出発します。
白毛門から笠ヶ岳の間は残雪が多いので、アイゼンを付けて逆に登山道ではなく雪の上をつないで歩いていると進行方向右側からはご来光

左側には照らされた谷川岳一ノ倉の岩場が見えた。

「昼頃にはあそこに着くのかな?」と考えはじめると、このまま引き返して下山したくなる弱い自分が出てきそうですが、明るくなって不安が無くなったので前進します。

清水峠
日が差すようになってから、雪面は一気に緩んでアイゼン無しでも靴を蹴り込んで歩けました。
ガチガチなら緊張するようなリッジもありますが、夏道より歩きやすい部分もあります。

地図で見ると馬蹄形縦走の最北地点である清水峠は「半分歩いた?」って思ってしまうが、まだ半分ではないのです。
ここには新潟県のダムで発電した電気を、首都圏の電車を走らせるために送るため(おそらくです・・・)の高圧電線鉄塔とその点検をする人と登山者のため避難小屋があります。
高圧電線鉄塔は、豪雪の重みにも耐えられる雪国仕様だそうで「バンザイ鉄塔」「牛鉄塔」「猫耳鉄塔」などの“愛称”をマニアの方がつけているそうです。

(会社の同僚から聞いた話なので確かだと思います。)
ここの鉄塔は、片手、片耳しかあげていませんね。

眺めにも飽きた頃・・・
歩いている途中は、ぐるっと回っているのが実感できる素晴らしい眺めが少しずつ変わって飽きさせないのですが、そうは言っても疲れもあってか景色を眺めても感動が薄くなってきました。

顔が上がらなくなって足元を見ながら歩いていると高山植物?が多く咲いています。
特に七ツ小屋山の前後にはカタクリが登山道に咲き乱れていました。

ここで、あの曲が頭に流れてきました。
『カタクリー(カントリー)ロード この道~♬
ずっとゆけば~♬』
・・・
・・・!
失礼しました(^^♪

体力的核心の茂倉岳への登り
蓬峠から武能岳付近で行程の半分を過ぎますが、この後の茂倉岳への標高差400mの登りが体力的な核心ですね。

まだ登りはありますが、そんなに長くないです。
一ノ倉岳から谷川岳までは滑りやすい岩が多いので、疲れている時は特に慎重に歩くと良いでしょう。

この登りで、残りの行動食(4年前に消費期限の切れた)飲むゼリーを全て消費しました。
アップル味が酸っぱ苦いアップル味になってました(>_<)・・・が、体調に異変は起こらず(*^^)v

技術的核心の西黒尾根の下降
谷川岳トマの耳にきて、この日初めて登山者と出会いました。
さすがに人気の山だからいるだろうと思っていたのでホッとしました。

ここからロープウェイの駅がある天神平には向かわず、西黒尾根を下りていきますが残雪があります。
上手く利用して、アイゼン無しでズザー!ズザー!っと滑るように下りられる区間もありますが、慎重にピッケルを使って下りないとアウトになる場所も多く緊張します。
時には「ここは下りられない」と一度登り返して違うルートを探すことがあり、クライミングの時のように喉がカラカラに渇くような”きわどい”下降がありました。

炭酸飲料の美味しい下山
無事に西黒尾根の登山口に下山し、土合駅まで歩いて戻り電車を待つまでの間に1㍑の炭酸飲料を味わいましたが、心地良い疲労に強い日差しがプラスされて爽快でした!
土合駅の2番線ホームに電車が着いた時に見上げると、馬蹄形の最奥付近?の残雪が多い稜線が見え、さっきまであそこを歩いていたのに、あまりにも環境が違うのに頭がついていけなかったのか、懐かしいとは思えない不思議な感覚を経験しました。

長距離縦走トレーニングの一環として、今回の谷川岳馬蹄形縦走を歩きましたが、感想としては
「やっぱり山は晴れが良い」
「残雪のある時期は難易度が高くなる」
「今回はトレーニングって感覚ではなかった、やはり谷川岳は良い山だ」
「平日の人のいなさ具合にビックリ」
といったところでしょうか。
次回の長距離縦走トレーニングは、6月以降で日にちも場所も未定なのですがお楽しみにー!