【山ナース日記】vol.170 7月ガイドプラン「白馬岳縦走」終了

山ナース

日時 2022年7月20日㈬~21日㈭
場所 白馬岳縦走(猿倉~大雪渓~白馬岳~小蓮華岳~白馬大池~栂池高原)

当事務所で企画した7月のガイドプランは、日本3大雪渓を登り、後立山連峰のお花の名峰「白馬岳」から栂池高原までの北アルプスの稜線を縦走します。
大雪渓の入り口である猿倉に到着した時には、小雨が降っていてレインウエアを着てから登山開始。

1日目は、白馬山荘までですので高山植物の花を見ながらゆっくりと歩みを進めますが、
大雪渓の入り口となる白馬尻までの間でも、さっそく高山植物の花が見られてこれから先のルートへの期待が膨らみます。

とても目立つ「キヌガサソウ(衣笠草)」
高山植物らしからぬ大きな花と葉っぱが特徴で花の色が白からだんだん緑色に代わります。

そして、珍しい「ショウキラン」
ランの仲間で植物なのに光合成をすることをやめてしまい、菌類から栄養をもらっています。

小雨が降ったり止んだりの中、白馬尻に到着です。
ここで休憩とおトイレタイム、ゴウゴウと大雪渓から流れてくる雪解け水の水量で雪の多さが分かります。
この先で登山道は雪渓の中に、そこから滑り止めを付けて雪渓歩きスタートです。

雪渓上の道しるべである赤いベンガラに従って歩きます。
登っていくと雪渓の幅も広がり左側に険しい山容の杓子岳が見えてきました。
ガランゴロンと頻繁に落石していました。落石に注意を払いながら安全地帯までひたすら一歩一歩と歩みを進めます。

雪渓の終点は緑の葱平(ねぶかっぴら)
シナノキンバイやハクサンイチゲなど、白や黄色い花がいっぱいです。

小雪渓のトラバースでは、滑落しないようパトロールの方々が足場を切ってくれていましたので安心して歩けました。

あっちを見ては「わぁキレイ」こっち見ては「可愛い」とお花を楽しみ写真を撮りながら、白馬山荘に到着。
到着後、白馬岳までお散歩に行きライチョウの親子を見ることができました。

それでも食事まで時間があったので、お楽しみ白馬スカイプラザでのお茶タイム。
各自カラダが欲しているものを注文
標高2800mで白馬かき氷を食べるツワモノ女子がいて、さすがです!
白馬山荘の特大ハンバーグの夕食をいただきました。
ご飯とスープはおかわり自由なので、それぞれを4杯もおかわりしている人がいましたが、よく胃の中に入りますね、驚きです。
夕食後に部屋で高山病のレクチャー、高山病は予防が重要です。
高所登山でのやるべき事とやってはいけない事を理解していただきました。

2日目は、いよいよ白馬岳~小蓮華山~白馬大池までの、展望の良いお花の稜線歩きスタートです。
先ずは、白馬岳山頂で集合写真。朝は冷えました。

稜線歩きの良い点は、これから自分が歩くルートと、自分が歩いてきたルートを一望できることですで、
越えてきたアップダウンを見ての達成感とこの先の目的地までの眺めにウキウキわくわくが止まらず、疲れを感じさせません。

コマクサやコバイケイソウなど、夏山の高山植物を代表するようなお花がいっぱい。
あちらこちらで歓喜の声が聞こえます。高山植物のお花の玉手箱やぁ~(古い?)

稜線を進むと、その先にキラキラ光る大池が見えてきました。
白馬大池の小屋前でお花に囲まれながら大休止。
そのあとのルートは稜線歩きと変わって大池の淵からゴロゴロした岩の上を通ります。
大池は標高の高い場所に青々と水を湛えており一層、神秘的でした。

その後、白馬乗鞍岳の広い山頂あたりで一瞬ガスが出てきてしまいましたが、雪渓を下り湿原の天狗原を経て、全員無事に栂池自然園まで下山できました。
栂池自然園からはロープウェイとゴンドラにてビューンと栂池高原まで下りました。
ゴンドラに乗ったタイミングで雨が降りはじめました。
今回の日程の前日は荒天、下山後も雨とちょうど良いタイミングで稜線歩きができました。

今後のガイドプランの予定ですが・・・。
8月のガイドプランは、都合により中止させていただきます。先になりますが来シーズン実施予定です。
9月のガイドプランは、西鎌尾根から槍ヶ岳を目指す予定です。(おかげさまで定員に達し、キャンセル待ち状態となっております。)

当事務所では、月に1回のペースでガイドプランを開催しております。
登山特有の病気や体調不良とならないための予防方法(高山病など)や安全登山を勉強しながらの登山となります。
ご興味のある方はホームページお問い合わせ(下記をクリックしてください)から「最新のガイドプラン等案内希望」とご連絡をいただけましたら、
ガイドプランや講習会の日程が決まり次第、ご案内メールを送ります。

お問い合わせ – 小林美智子山岳看護師事務所(山ナースガイド) (yamanurse.com)