【山ナース日記】vol.171 2022富士山五合目救護所活動「前半」

山ナース

今年も7月1日㈮山梨県側の富士登山ルートが開山したことは、以前に投稿いたしました。
今年は登山者が増えるとの予想で、3年前(2019年)のコロナ前の状況に戻るのか・・・。

手探り状態でのスタートしたが、現在までの大まかな状況だと去年と比べるとおよそ3.5倍、3年前と比べると8割ほどまで回復しています。

今年は、梅雨明けが早く天候に恵まれたことや、開山当初はコロナ感染状況が比較的落ち着いていたことからだと思われますが、

その後、梅雨の戻りのようで雨の日が続いたり、徐々に感染者数が増えてきたりしていますので、状況は変わるかも知れません。

富士登山ツアーや幼稚園生の遠足登山も再開し、賑わいを取り戻した半面

登山者の傷病者の中には、入山してからのコロナ発症事例が見受けられるようになりました。

傷病者の発生は、三年前に戻った様で救護所も大忙しです。
(メディアでも遭難事例が取り上げられています。)
週末は看護師2人体制ですが、平日は1人体制です。
救助搬送も多く発生し、特に70~80代の高齢者の外傷による救助搬送が多く見られました。

そして登山中での心臓突然死の発生もありした。
富士山では昨年はありませんでしたが、毎年3~4名の心臓突然死が発生していました。
そういう点では、以前に戻ったといって過言ではありません。

今年は山梨県の医療コンテナが五合目に登場

救護所は主に登山者を診て、コンテナでは観光客を診ることとなりました。

7月週末には2000人から2500人が吉田ルートに登山に入りましたが、
今年の特徴としては、開山して約3週間は登山者の傷病者の急増(特に高齢者)、山中でのコロナ発症が特に目立ちました。
富士山は標高も日本一ですので、足へのダメージや心臓への負担がかかります。
先ずは標高の低い山に登ってから、富士登山にいらっしゃっていただきたいと思います。