車いすで山頂に行ける山:高尾山情報(ハンディーキャップと山)

山ナース

日時:2019/3/30
場所:高尾山

高尾山車いす登山の下見をしたので情報をご紹介します。
高尾山は東京の八王子にある標高599mの山。
明治の森高尾国定公園内にある高尾山は、古くから修験道の霊山とされ、
登山道の途中のスギ並木の参道に「高尾山薬王院」があります。
ミシュランガイドで三ツ星の観光地に認定されてから、登山者数はなんと年間300万人。
子供連れからお年寄りまで様々な人が楽しめますが、車いすの観光客の方も多く訪れています。
薬王院までなら介助者は1人いれば参拝できますが、山頂を目指すならサポーターが4人は必要です。

<高尾山を車いす登山する良い点>
・ケーブルカーを利用できる
・山岳信仰の修行を体験できる→障害者もサポーターもなかなかの楽しい苦行(笑)です。
・多機能(だれでも)トイレが充実している
・サポーターがいれば山頂も踏める
<欠点>
・人が多い(登山者数世界一)

電車を利用する場合は京王線の高尾山口駅が最寄り駅です。駅構内に誰でもトイレがあります。
駅員さんに一言いえば改札外からでも使用させてもらえます。
駅周辺には駐車場がありますが、なんせ世界一に観光客数ですので
満車になっていることがありますので注意してください。

さっそくは高尾山ケーブルカーへ。ケーブルカーの乗車駅までは舗装されたバリアフリーの道です。
 

 

ケーブルカーの乗車駅(清滝駅)にも多機能トイレがあります。

 

 

ケーブルカーへの乗車は切符を購入時に声をかければ、スロープ乗車できます。
ケーブルカーのドアの幅は75cm
高尾山ケーブルカーは日本一の急勾配(31度)で、車窓からの景色は迫力満点です。

 

ケーブルカーを降りたらすぐにエレベーターがあり、それで登山道に出られます。
ケーブルカー下車駅(高尾山駅)にもおトイレがあります。

 

 

いよいよ登山道ですが、しばらくは舗装された勾配の緩い登山道を、
高尾山展望台や高尾山さる園を通過しながら登っていきます。
その先のY字路は女道と男道との分岐、右道の階段のないゆるやかな上り坂の女道に進みます。

 

 

高尾山薬王院に到着。約1270余年前に開山された真言宗の寺院です。
ここにもおトイレがありますのでゆっくり休憩ができます。
ここを自分の山頂として折り返すこともできます。
お蕎麦や天狗焼きなどの高尾山グルメを楽しむも良しです。
山頂を目指す場合はその先の福徳弁財天洞に向かって進みます。
山頂に向かう場合はここから先は山頂直下までおトイレはありませんので、
ここで必ず済ませておきましょう。
イザという時のためのツエルトや、車いすを引くためのスリング(120~180cm)数本
携帯トイレ&目隠しのためのブルーシートなどの持参は必要です。

 

 

側道を行く場合は平らではありますが、かなり狭いですので要注意です。
幅の広い車いすや不安がある場合は
高尾山大本坊に事前に連絡すれば境内の中を通らせていただけるそうです。

 

 

細い側道から出でT字路に出たら左折して
Y字路を高尾山三町方面に砂利道を上がって行きます。
さて、ここからが本格的な車いす登山の始まりとなります。
強靭なサポーターが4人は必要です。

 

途中にはなん箇所か登山道保全のために道が切られて段差があります。
頑張ってクリアしましょう。
自然研究路3号路と合流

 

 

まだまだ登山道は続きます。
サポーターも車いすの障害者も適度に途中でしっかり休んで
楽しみながらみんなでバテないように進みましょう。
体調不良時は来た道を引き返すしかありません。

 

6号路や5号登山道に合流
アスファルトの道が見えてきたら、そろそろ終盤が近づいてきました。

 

山頂手前のトイレです。広い多機能トイレもあり、最後の急こう配の坂の前に小休息できます。

 

いよいよクライマックス
最後にして最大の急坂です。(左写真:下から、右写真:登ってから振り返る)

 

やっと山頂!ピークハントです。
ビジターセンターや多機能トイレもあります。

 

お天気が良ければ、正面に富士山がドーンと見えます。
山頂は比較的広いので茶屋や休憩するところがあります。
存分に山頂を楽しんでください。
ハイシーズンの週末は大勢の人でごった返しますので
ゆっくり山頂を楽しむには平日がおすすめです。
なかなか車いすで山頂を踏める山は多くありませんが、いきなり高尾山登山をするのではなく、
サポーターも含めて急こう配や砂利道などを経験してから、是非挑戦してみてくださいね。

 

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