【山ナースガイドの夏休み2020】黒部源流環状縦走

山ナース

日時:2020年7月下旬
場所:北アルプス(黒部源流)
1日目:折立~太郎平~薬師峠キャンプ場
2日目:薬師峠~薬師岳~薬師峠~薬師沢~雲の平キャンプ場
3日目:雲の平~水晶岳~鷲羽岳~三俣峠~黒部五郎岳小舎キャンプ場
4日目:黒部五郎岳~太郎平~折立

「梅雨明け10日」(お天気が安定してるといわれてる)を狙って、この時期に自身の夏休みにしたものの残念ながら梅雨明けせず(涙)
ロングトレイルの場合、すべての日程がお天気良いとは限らないので、梅雨が明けないのは仕方なし、ならば初日のレインウエアでの入山だけ避ける作戦で雲行きをみての出発と決めた。

天気の回復を待って、10時に折立登山口から入山。
今日は薬師峠キャンプ場までゆっくり登山だが、どんよりお天気で登山者はかなり少ない。
  
テント(カミナドーム2)設営して、ミルクティーでまったり。
今年の夏休みのテーマは「太陽が高いうちにテントを張り、珈琲を淹れて、星を待つ。」という贅沢な山行。


そして、テント泊の楽しみのひとつ、今夜の山ご飯は1日目「塩ラーメン!」(・・・普通ですみません。)
登攀などに興味があったため、縦走経験は多くなく、もっぱら軽量化重視。
実は山ご飯は今まで凝ったことがありません(汗)
星は全く見えないので早々に就寝。

 

早朝3時、テント叩きつける雨音で目覚める。
風雨の中、薬師岳へ出発。

霧と雨で景色がセピア色の中、華々しく色鮮やかな花ばなに癒される。
薬師岳山頂の祠には、薬師如来様がいらっしゃったので「コロナに負けませんように」と祈ってきました。

 

薬師峠に戻りテント撤収、薬師沢小屋へと一気に下ります。
雨が降ったり、陽がさしたり、目まぐるしく変わる不安定なお天気。

  
薬師沢小屋では、知り合いでイラストレーターの大和けいこさん(著書:「山小屋暮らし」で有名)と久しぶりに再会。
お元気そうで相変わらずの笑顔をみることができて良かった。

 

薬師沢小屋からは雲の平へ、一気に急登を上がりますが、
急登なんてもんじゃない、テント装備を背負ってでは、激登です!

しかし、雲の平は疲れも吹き飛ぶ、天国を思わせるような高層庭園。


庭園を過ぎると、とても人気の高い雲の平キャンプ場に到着。
今日はよく歩いた~
ということで、太陽が高いうちにテントを張れたものの、お腹ペコペコなので2日目「味噌ラーメン」を食べて、星を待たずに寝てしまう。既に夏休みのテーマが・・・

 

次の日は、雨は本降りでないものの
水晶岳山頂ではガスと強風で展望なし

 

ガスがかかったり切れたりの鷲刃岳

 

 

三俣山荘では、三俣診療所にご挨拶と思いきや、どなたも診療所には入っておらず残念。
来年は三俣診療所に山岳医療活動で入れるように願うばかりです。

  

 

三俣山荘をあとにし、最終幕営地の黒部五郎キャンプ場へ
太陽が高いうちにテントを張れたものの、夕方には晴れたので濡れたものを干しながら、3日目「カレーうどん」(夕食の順番は非常に重要!何故なら鍋は洗わず拭くだけだから、あはは)を食べて、またしても星を待たずに熟睡。

  
しかし、夜中にトイレで起きた時に素晴らしい満点の夜空を見ることができました。
3日目でコンプリート出来ました。

 

 
最終日の4日目にやっと快晴。
黒部五郎岳では槍ヶ岳や穂高をはじめ360℃の大パンラマ
黒部のご褒美をいただきました。

  

太郎平小屋まで、何度も何度も自分が歩いた黒部源流をぐるっと見渡しながら歩きました。
黒部源流環状ルートの4日間トレイルが終了しました。

今回の夏休みは3年前の北海道以来の久しぶりの縦走でしたが、
テントや食糧など全てを背負っての縦走こそ、登山の原点だと再認識した夏休みでした。