【山ナース日記】vol.141 2022雪山登山技術講習会「1月谷川岳周辺」終了報告

山ナース

日時 2022年1月11日㈫・12日㈬・13日㈭
場所 群馬県谷川岳周辺

昨シーズンの2日間から今シーズンは3日間(1日ずつ受講が可能)とパワーアップした雪山登山技術講習会。
まずは「近くて良い山」谷川岳周辺で実施されたので簡単に報告致します。

天候は3日間とも寒波が入り悪かったですが、樹林帯に囲まれたフィールドでの講習会でしたので無事に終了しました。

1日目:【雪山登山はじめの一歩】
まずはフィールドに出る前に、これから雪山登山を始めるにあたって必要な装備、ウエアリングについて実際の使用経験を用いて説明します。

いよいよフィールドへ
フィールドでは、雪上での歩行技術(靴底の摩擦を利用した歩きと、アイゼンを利用した歩き)を確認します。
同時にピッケルワークをみっちりと練習。
雪上歩行練習の他にも、雪山での休憩するときのポイントや耐風姿勢も行います。

(写真は、レクチャー中の様子です。)
先ずはしっかりと雪上歩行技術を身につけて絶対に滑らないようにする事が大事ですね。

2日目:【雪山リスクマネジメント(初級編)】
雪山で身を守るための防護技術(滑落停止・難所の通過など)を理解し、身に付ける内容です。
まずは、雪山でのリスクを学んでいただいてからフィールドへ移動して滑落停止訓練です。

湿った雪のせいか、例年よりも滑っていましたね。
(希望者には、滑落経験者の体感スピードと同等のスピードで滑落してもらいました。)

そして、危険な斜面の通過を想定して雪山での支点の作り方、ロープを使用した危険地帯の通過を繰り返しました。

3日目:【雪山リスクマネジメント(雪崩編)】
雪崩リスクを軽減するために雪崩を知り回避して、もしもの場合に備え対応を繰り返し練習する講習会です。

3日目も、フィールドに出る前に医療者目線でのレクチャー。
フィールドでは積雪の状態を知る術を体験しますが、普段からシャベルを使う機会が少ない参加者の皆さんは汗だくになりました。

シャベリングも技術の1つですが、経験を積むことで上手くなります。

積雪の状況と弱層を観察して、コンプレッションテストの体験をします。

その後は、雪崩により埋没した登山者の捜索と救助の実践です。
アバランチトランシーバーでの捜索とプロ―ビングは最初はなかなか上手く出来ませんが、何回かやるうちに要領を得ていきます。

最後は総合的なシナリオ訓練を行い終了です。

次回の雪山登山技術講習会は、今季最後の雪山講習会で2月に今回と同じ谷川岳周辺で開催予定です。
現在、1日目の雪山登山はじめの一歩以外は定員となっております。
2日目、3日目はキャンセル待ち受付中です。下記のページにアクセスしてお申し込みください。
【随時更新】ガイド&講習プランのお申し込み状況 – 小林美智子山岳看護師事務所(山ナースガイド) (yamanurse.com)

余談ですが・・・
谷川岳周辺での登山者の宿泊先は、私の中では「土合山の家」(どあいやまのいえ)というイメージで、同じように思う方も多いと思います。
そして土合山の家の夕食と言えば「カニ!」
海の無い群馬県でなぜ?って思っていましたが、地産地消に代わって赤城牛でしたー♬

1日目の鉄板焼き(カニもチョット残ってましたね(;^ω^))


2日目のしゃぶしゃぶ

さらに温泉棟も完成して寒い中で訓練を行った身体を癒してくれますよ(*^^*)

次回の雪山登山技術講習会2月谷川岳周辺がさらに良い講習会となるように準備してます!