【山遊び♪レポ】小川山廻り目平周辺でマルチピッチクライミング ~セレクション&南稜レモンルート~

山ナース

時期:2021年10月
報告:ホームページ管理担当Mu

こんにちは!ホームページ管理担当のMuです。
前回の山遊び♪レポで報告した廻り目平キャンプ場でのテント泊。今回は、その時のクライミングレポートになります。

1日目:セレクション
全6ピッチ(ピッチ=Pと表記します)(最後の2Pを直登ルートで1Pに短縮可能)
もう何年も前に、クライミングの大先輩と、小林美智子ガイド、私の3人で来たことのある超有名&人気のルートです。
いつもの登山のように前夜発ではなく早朝発だったので、お昼前くらいにクライミング開始!

リベンジならず!

1P目は、前回経験のある私が慎重にクリア。
そして2P目は前回、怖くて登れずに大先輩に交代してもらった悔しい思い出のあるスラブ。
今回のパートナーKOさんも「リベンジした方が良い!」と言ってくれ、更にアドバイスをくれたが、「ズルズル滑りそう」で怖くて登れない(◞‸◟)
KOさんに選手交代、慎重だが止まることなく登っていき2P目をクリア!

3P目は、私がトップでトラバースしたあとにチムニー状の箇所を背中と足で両壁を突っ張って、ジリジリ登る。

少し自信を取り戻したところで、4P目。
前回は、何とかトップで突破したのですが、今回は最初のクラック(割れ目)部分も通過できずにKOさんに交代依頼・・・。

打ちのめされたまま時間切れ終了!
前回トップで登れたルートが登れないというショックで、この先のルートも心配でしたが先行パーティの渋滞により日没が迫ったので真っ直ぐに終了点へと登って下山しました。

テントまでの帰り道でも「登れないなぁ~(+_+)」と、しばらくは気持ちが重い状態でしたが、テントに戻って鍋をつつきながらの反省会で気分も回復しました。

2日目:南稜レモンルート
2日目は、2人とも初めての南稜レモンルート。全4P(途中歩きあり)
4Pのうち優しめのグレードの1P目は私が登ります。

昨日のセレクション以上にボルトが無く、ランナウト(中間支点を取らないまま長い距離登っている状態。落ちると落下距離も大きくなり危険度が高くなる)気味ですが、何とか1P目の終了点に着く。
しかし、着いたのは良いがミカン箱が積み上がったような狭い岩で「この岩が崩れたら・・・」などと悪い想像をしてしまい、頭がクラクラしてきそうです。

短いが怖いトラバース
2P目はKOさん、足場も手で掴む場所も小さい怖いトラバース。

ビレイする方も緊張するが、慎重に通過して見えなくなった。
・・・と思ったら上の方から「ビレイ解除!」の声が聞こえひと安心。
・・・だが、私の番がくる。
トラバースなので、直上するルートと違いセカンドでも落ちればそれなりに落下するので怖い。
でも、気持ちを落ち着かせて慎重に通過しました。

クラックは諦め最終ピッチへ
怖いトラバースに続いて、このルートの核心となるクラック。

KOさん、チャレンジするも「ちと厳しい」ということで、ルートオリジナルの緩いスラブを私が慎重に登って広いテラス(というか稜線)に出る。
ここで先行パーティが「今日、泊まりなのでお先にどうぞ♬」と譲ってくれたので、最終ピッチも私が登ります(やさしいグレードということです(^_^))。

長く変化に富んだ最終ピッチ
出だしはスラブっぽいですが、その後は基本的には階段状です。

ただ、クラックやスラブ、フェイスとちょこちょこと岩の表情が変わるので、面白いピッチだと思います。
しかし、ボルトは記憶では出だしの1箇所しかなく、途中のハーケンと木が1本ずつ。
それ以外は全てカムを6本も使用して安全確保しました。
ほぼほぼ50m目一杯で山頂に飛び出します。

50mだとギリギリアウト!な懸垂下降
山頂で記念写真を撮り、懸垂下降2回で1P目の近くに下りることができます。

2回目の懸垂下降は50mとガイド本に書いてありますが、私の50mWロープだとギリギリアウトでした。
地上まで1mほどの高さで岩場に張り付いて懸垂下降のセットを解除するのは苦労しました。
帰宅してから他の記録で懸垂下降を調べましたが、私のような事は無かったので謎は深まるばかり・・・
今回、1本のロープが新品だったため伸びが少ない事も影響したのかも知れませんが、途中の木でも懸垂下降用の支点になるので、3回懸垂下降しても良いかと思います。

ミスが致命的な懸垂下降
今回の懸垂下降では、ロープの長さが足りず、ヒヤッとしましたが下りられる岩があり、危ない事はありませんでした。
下りた先がどうなっているかを分からずに下りるので、ミスがあると致命的な事故につながる事があります。
ただ、先が分からないことが冒険的な要素となるので、登山やクライミングの登る楽しさに面白さを加えているんだと思っています。
登る楽しさをバックアップしているのが、ロープワークです。

小林美智子山岳看護師事務所のロープワーク講習会は、冬期を中心に少人数制で行っています。
既に12月と1月は残り1名となっています。
2月はまだ余裕がありますので、ロープワークに興味のある方は、ぜひこの機会にご参加ください。

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