【山ナース日記】vol.148 2022雪山技術講習会「2月谷川周辺」終了報告

山ナース

日時 2022年2月14日㈪・15日㈫・16日㈬
場所 群馬県谷川岳周辺

今シーズンから3日間(1日ずつ受講が可能)とパワーアップして、3回にわたって開催企画した雪山登山技術講習会もいよいよ最終回となりました。
3回目は「近くて良い山」谷川岳周辺で、今シーズンは1月と2月の2回実施されました。
簡単に報告致します。興味のある方は1月の報告や千畳敷カールでの講習会の報告投稿もご覧ください。

1日目:【雪山登山はじめの一歩】
まずはフィールドに出る前に、これから雪山登山を始めるにあたって必要な装備、ウエアリングについて実際の使用経験を用いて説明します。

いよいよ快晴の谷川のフィールドへ

フィールドでは、雪上での歩行技術(靴底の摩擦を利用した歩きと、アイゼンを利用した歩き)を確認します。
同時にピッケルワークをみっちりと練習。

雪上歩行練習の他にも、雪山での休憩するときのポイントや耐風姿勢も行います。

宿泊は、谷川のお宿と言えば「土合山の家」さんです。
今回も豪華で美味しいお食事と温泉に皆さんも大満足
いつも講習会開催へのご協力ありがとうございます。
  

写真真ん中は、「焼りんごジェラートのせ」と言うんでしょうか、甘いものは別腹です🎵

2日目:【雪山リスクマネジメント(初級編)】
雪山で身を守るための防護技術(滑落停止・難所の通過など)を理解し、身に付ける内容です。
まずは、雪山でのリスクを学んでいただいてからフィールドへ移動して滑落停止訓練です。

さっそく滑落を停止させるための、フォームの練習から行います。

今回の雪は、とても滑りやすく、かなりリアルに滑るので皆さん本番さながらに真剣に取り組んでいました。

そして、危険な斜面の通過を想定して雪山での支点の作り方、ロープを使用した危険地帯の通過を繰り返しました。

3日目:【雪山リスクマネジメント(雪崩編)】
雪崩リスクを軽減するために雪崩を知り回避して、もしもの場合に備え対応を繰り返し練習する講習会です。

3日目も、フィールドに出る前に医療者目線でのレクチャー。
フィールドでは積雪の状態を知る術を体験しますが、普段からシャベルを使う機会が少ない参加者の皆さんは汗だくになりました。

積雪の状況と弱層を観察して、コンプレッションテストの体験をします。

その後は、雪崩により埋没した登山者の捜索と救助の実践です。
アバランチトランシーバーでの捜索とプロ―ビングは最初はなかなか上手く出来ませんが、何回かやるうちに要領を得ていきます。

今シーズン(2021ー2022)の雪山登山技術講習会は、谷川岳周辺にて2回、木曽駒ケ岳周辺で1回の計3回開催いたしました。
多くの方に参加していただきまして、ありがとうございました。
当事務所の講習会は少人数で開催しておりますので、早い時期に定員となってしまいました。
今回はご参加いただけなかった方もいらっしゃいましたが、また来年も開催いたしますので是非ご参加ください。

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