【山ナース日記】vol.142 2022雪山登山技術講習会「木曽駒千畳敷カール」終了報告

山ナース

日程 2022年1月16日㈰・17日㈪・18日㈫
場所 中央アルプス 木曽駒千畳敷周辺

今シーズン、雪山登山技術講習会の第2弾は、中央アルプス木曽駒ケ岳への登山口である千畳敷で開催いたしました。
東海や関西地区の方からのご要望により、雪たっぷりの千畳敷で開催しましたが、さすが標高2600mオーバーです、雪山の厳しさも味わえるリアリティーのある講習会となりました。

1日目【雪山登山はじめの一歩】
まずはフィールドに出る前に、これから雪山登山を始めるにあたって必要な装備、ウエアリングについて実際の使用経験を用いて説明します。

いよいよフィールドへ
フィールドでは、雪上での歩行技術(靴底の摩擦を利用した歩きと、アイゼンを利用した歩き)を確認します。

同時にピッケルワークをみっちりと練習。

雪上歩行練習の他にも、雪山での休憩するときのポイントや耐風姿勢も行います。

1日目は朝だけ好天でしたが、すぐに突風の吹く天気となり寒さを心配しましたが、皆さんしっかりとしたウエアリングで参加したので安心しました。

2日目:【雪山リスクマネジメント(初級編)】
雪山で身を守るための防護技術(滑落停止・難所の通過など)を理解し、身に付ける内容です。
まずは、雪山でのリスクを学んでいただいてからフィールドへ移動して滑落停止訓練です。

滑りにくい雪でしたが、姿勢を覚えるには良い条件でした。
(希望者には、滑落経験者の体感スピードと同等のスピードで滑落してもらいました。)
そして、危険な斜面の通過を想定して雪山での支点の作り方、ロープを使用した危険地帯の通過を繰り返しました。

3日目:【雪山リスクマネジメント(雪崩編)】
雪崩リスクを軽減するために雪崩を知り回避して、もしもの場合に備え対応を繰り返し練習する講習会です。
フィールドに出る前に医療者目線でのレクチャーを終えてから出発。
フィールドでは積雪の状態を知る術を体験します。
積雪が3m以上もあり掘り出しは大変でしたね~。

その後は、積雪の状況と弱層を観察して、コンプレッションテストの体験をしました。

最後は、雪崩により埋没した登山者の捜索と救助の実践です。
アバランチトランシーバーでの捜索とプロ―ビングは最初はなかなか上手く出来ませんが、何回かやるうちに要領を得ていきます。

次回の雪山登山技術講習会は、今季最後の雪山講習会で2月に今回と同じ谷川岳周辺で開催予定です。
現在、1日目の雪山登山はじめの一歩以外は定員となっております。
2日目、3日目はキャンセル待ち受付中です。下記のページにアクセスしてお申し込みください。
【随時更新】ガイド&講習プランのお申し込み状況 – 小林美智子山岳看護師事務所(山ナースガイド) (yamanurse.com)

余談ですが・・・
①千畳敷へ行く際は、いつも帰りに駒ヶ根名物のソースカツ丼をいただいて帰ります。
エビが入ると、味変してたくさん食べちゃいますネ。

②下山してきた際に見た撮影隊は「世界の果てまでイッテQ」の”みやぞん”さんの宝剣岳へのチャレンジ開始の様子だったのでしょうか?
近日公開らしいですね、楽しみにしています♪

次回の雪山登山技術講習会2月谷川岳周辺がさらに良い講習会となるように準備してます!