【山ナース日記】vol.216 「ガイドプラン槍ヶ岳(西鎌尾根)1回目」終了

山ナース

日時 2023年8月29日㈫~31日㈭
場所 新穂高温泉~双六小屋~西鎌尾根~槍ヶ岳~新穂高温泉

8月のガイドプランは『雲ノ平』に続いて『槍ヶ岳(西鎌尾根)』を開催しましたので、その様子を報告します。
当事務所では1つの月内には1つのガイドプランを開催しています。
実は「ガイドプラン槍ヶ岳」は9月に開催する予定でしたが、9月分は募集開始直後に定員となりまして・・・。
本当にありがたいです!
ただ、参加を希望しているのに行けない方も多かったので、追加で開催することにしました。

1日目は、新穂高温泉から小池新道で双六小屋へ
まず、驚いたのは平日の早朝にもかかわらず新穂高温泉の登山者駐車場が満車に近い状況だったことです。
さすが夏休み!
それでも、皆さん予定通りに集合し出発。

林道を1時間ほど歩いて、わさび平小屋に着く頃には穂高のスカイラインからお日様が覗いてきて暑くなる気配がします。

わさび平小屋でしっかり休み、猛暑の影響で途中の水場が涸れているので給水も済ませます。

小池新道は大きな段差がなく、とても歩きやすく整備されていて、歩くたびに驚くばかりです。
しかし、今回は歩きやすさ以上に暑さに参りました。

まず、お盆を過ぎて9月直前だというのに気温は高く、樹林帯ですが葉っぱの隙間から日差しが私たちを執拗に狙い打ちしてくるようでした。
そして、樹林帯の中なので無風・・・。
時おり、開けた場所でそよ風にあたるだけでも「涼しー!」と感じてしまうほどの暑さ・・・参りました。
鏡平小屋に着いて、皆さん水分補給と購入をしっかり済ませ、体も休ませて稜線へと再出発します。

稜線に辿り着けば少しは風も出て涼しくなるかと思っていたら、ガスが出てお日様が隠れてしまいました。

涼しくなった代わりに展望が乏しくなってしまいました。

それでも双六岳や双六小屋の先に見える鷲羽岳&水晶岳を眺めながら双六小屋へ着きました。

途中、暑い夏が続いているとは言っても、ナナカマドの赤い実を見て「秋が近づいている」ことを実感しました。

双六小屋での夕焼けもキレイでした。

夕食は、双六小屋名物の天ぷらです♪

2日目、いよいよ西鎌尾根から槍に向かいます。
初めからヘルメットを装着して出発!

8月とはいえ、さすがに朝は冷えます。

そろそろお日様が見えてきそう。

お日様が出た途端に暑くなりました。

さー、槍ヶ岳が見えてテンションアップ!
これから歩く西鎌尾根の全貌が眺められます。

段々と近づく槍ヶ岳。

ライチョウの親子にも会えました。

悪天候の前触れであるレンズ雲が見えました、天気はどうなるか気になります。

西鎌尾根の核心部 鎖場

ヤセ尾根やザレ場

槍ヶ岳山荘に無事に到着!
ゆっくり双六小屋のお弁当を食べることができました。

夏の天気は午後になりと急変しやすいので、天気が落ち着いているうちに大槍の穂先に向かいます。

三点支持で確実に登っていきます。

核心の最後の垂直のロングハシゴを登り切れば・・・。

全員無事に大槍の山頂に登り切りました。

行きはヨイヨイ帰りが怖い
下りでの事故が多いので、時間をかけてゆっくり確実に降り

ミッションコンプリートで握手~!

稜線上の小屋に宿泊した時の特権
夕陽と朝日も堪能できました。
夕陽のオレンジ

朝日のピンク

混雑で短時間でしたが、登頂後で安堵した夕食

3日目 秋の気配が空に漂っている大槍に後ろ髪をひかれながら新穂高に向けて出発です。

槍ヶ岳山荘、お世話になりました。

槍ヶ岳が見える最後のポイントで。

標高が下がるにつれて、気温も湿度もだんだん上がってきて、だんだん下界に近づくのが分かります。

槍平小屋では、冬の赤岳鉱泉でお世話になったオーナーの沖田さんにご挨拶させていただき、槍平ラムネを全員にいただきました。ありがとうございました!!

無事に新穂高温泉に当直、皆さん3日間良く歩き切りました。
おつかれさまでした!
楽しかったですね♪

さて、2週間後には同コース2回目が出発です。
どうなりますでしょうか、楽しみです。