【山遊び♪レポ】遂に下山!Muの北アルプステント泊ソロ大縦走3日間 ~新穂高→槍→雲ノ平→剱→…完歩できた?~

山ナース

時期:2022年7月
報告:ホームページ管理人Mu

こんにちは!ホームページ管理担当者のMuです。
いつも「山遊び♪レポ」をご覧いただきありがとうございます!
皆さま「山の日」をいかがお過ごしでしょうか?(お過ごししましたか?)
私は仕事なので、残念ながら「山の日」っぽいことは出来ず・・・あえて言えば、この投稿が山の日っぽいことです(^_^)

今回は、私Muの人生最後の北アルプスのテント泊ソロ大縦走の続き(その3)で、いよいよ最終回です。
その1と2を読んでいない方は、まず
その1→「人生最後!?のテント泊ソロ大縦走 ~1日目:新穂高温泉→槍ヶ岳→…~」
その2→「槍から剱へテント泊ソロ大縦走2泊3日 ~1日目の雲ノ平→2日目の薬師岳→…」
をそれぞれクリックしてご覧ください。

では、その3スタートです!
慎重になった残雪通過
五色ヶ原を出発すると、立山黒部アルペンルートの剱岳、立山の登山拠点であり高原リゾート地の(=人や文明がある)室堂までは、
獅子岳、鬼岳、龍王岳というゴツイ名前のピークが最後の試練となります。
右側にはエメラルドグリーンの黒部湖が見えてきて、いよいよアルペンルートに近づいたと実感します。

ここもいったんザラ峠まで下っての登り返しなので心を試されます。
(そう感じるのは私だけ? 下の写真がザラ峠にいったん下りて、その後の獅子岳への登り返す状況)

特に鬼岳、龍王岳と黒い岩が増えてきて“岩と雪の殿堂”剱岳に近づいていると感じます。
しかし、2日目にして体力の低下が激しく無理をしないようにペースを守って歩くことに専念します。
まず獅子岳は、ガレた斜面をジグザグに登ります。
ここは段差が無いのでマイペースで歩けます。
振り返ると立山カルデラの崩壊面が登山道に迫っているのが分かり、人間が自然を制御なんてできないことを実感させられます。
☟崩壊の進む立山カルデラ

1時間以上かかって登りきると夏道が残雪で消えるかどうか微妙な稜線が続きます。
ここは、なるべく雪を避けてかわしながら歩くルートで慎重に通過します。
そして、鬼岳手前の雪渓は雪切りされておらず・・・ガーン!(T_T)
アイゼン+ピッケルを装着します。
2つある大きな雪渓の写真を撮らなかった方が、なかなかの急斜面で一歩一歩がかなり慎重・緊張となり精神的にも疲れ果てました。
(☟見た目以上に滑落に気を遣った雪渓のトラバース)

その状態で、なかなか最高地点に着かない龍王岳(ピークは通過しません)には参りました。ピークを通過しないのに精神的・肉体的にはピークでした(;^ω^)。
ここまで来たらあとは下りばかり♬
ただ、雷鳥沢キャンプ場は水を煮沸しないといけないので、室堂で「立山玉殿の湧水」をがぶ飲みしてから向かおうと、浄土山から室堂平に下りて残雪の上を滑るようにバスターミナルへと向かいました。

室堂バスターミナルへ到着
室堂は、まだ残雪が多く夏休み前とはいえ、登山者風の観光客やあきらかな観光客が多く、たった1日とは言え、寂しがり屋の私には五色ヶ原の小屋番さんを除くと久し振りに人が多くいるだけで安心します。
室堂バスターミナルへ着いて、まずは情報収集をします。
欲しい情報は、明日の天気なのでヤマテン予報を確認すると・・・出ていない。
ヤマテン予報は17時までに発表されますが、最終バスが16時半・・・う~む発表が間に合うか微妙。

下界の天気予報(富山県の気象庁予報)だと雨が降りそうな天気なので、もしも明日の天気が悪いなら、思い切って下山してしまった方が良いと考えていました。
とりあえず、時間に余裕があるので、バスターミナルを出てすぐの広場に湧いている「立山玉殿の湧水」を飲みながら、今日の行動食の残りを半ば詰め込むように口に放り込んでいきます。
そして流し込む。
それから被りっぱなしだったヘルメットを、ここでは場違いなので外してザックに付けたり、ザックの中身を少し片付けをしました。

ターミナルの屋上で営業している、立山の観光記念写真を撮っている写真屋さんが今日は終わりだと片付けを始めた頃になり、しきりにヤマテン予報を更新しますが最新予報は更新されません。
「これは、雷鳥沢キャンプ場で寝て、今夜起きて天気を見ながら剱へアタックだな!」と思った時でした。
メール着信音が鳴ったので確認すると、富山県の天気情報でした。
「今夜遅くまで雷雨に警戒」
慌てて雷レーダーを確認すると、既に富山県の立山町付近で雷雲がもくもくしているようです。
テントで雷雨をやり過ごせたとしても、今夜遅くまで降られると岩場だらけの剱に登るのも滑って危ないなと判断して、急遽ですが最終バスに駆け込んで下山しました。
写真は、立山黒部アルペンルートの有名な「雪の大谷」です、まだこんなに残っているんですね~!

日帰り温泉での出来事3件
①下山してから、とりあえず汚れた体をサッパリしたいので日帰り温泉へ。
体重を測ると出発時と比べて3kg痩せていました。が、これは大したことないです。すぐに元に戻ります。
ほとんどが水分(道中、かなり水分補給しましたが、それでも水分ロスは大きいです。)なので炭酸を美味しく飲んで、あとは少し食べたら戻るんです。
こういう登山の後は毎回そうです(普通の登山で痩せることは、ほとんどありません(^^;))。

②そして、歩いている時に気付いてはいたのですが、うなじの日焼けが酷い!
ジリジリと焼けている感覚はあったのですが、定期的に日焼け止めを塗る以外に対策がなかったので、それ以上のことはしませんでしたが、やはり日焼け止めだけでなく物理的に日差しを遮る帽子などが必要だったと思います。
(☟下山後、2週間が経っています。下山直後はもっとひどかった。・・・しかし、ずいぶんと丸い身体だなぁ(・_・;))

③上記2つと比べてショッキングな出来事は、シャツを脱いだ時にヤツがいたことです。
マンガ「キン肉マン」の宇宙超人タッグトーナメントで出てきたスクリューキッドとケンダマンのタッグ技「地獄のねじ回し」を食らったように、私のおへその横辺りに刺さっていました。
山をやっていたら見た瞬間に分かる、そこそこ大きなダニです。
幸いなことに刺さった後でザックの腰ベルトの位置が変わったからか分かりませんが、何本かの脚や細かなパーツが砕けて本体の周りに散らばって私の汗でくっついています。
どうやら死んでいるようです。血を吸って膨れていません。
指で摘まもうとしましたがツルっと滑って上手く摘まめません。
仕方ないので、刺さった(咬まれた)状態で普通にお風呂に入ってサッパリとして、その日は寝ました。

つづく(下山後の処置へ・・・)