【山遊び♪レポ】梅雨の晴れ間に北アルプス ~後立山連峰 爺ヶ岳~

山ナース

投稿時期:2023年6月
投稿者:ホームページ管理人Mu

「!」
「(体が押さえつけられて動けない!)」
テント内でいつの間にか寝ていた私の身体を、何者かがテントの外側から強い力で押さえつけてきて目が覚めました!
「・・・(ハッ!)」
それは、本当に一瞬の出来事でした。

こんにちは!ホームページ管理担当者のMuです。
日本全国で今年も梅雨入りし、登山をする日までに日々変わる天気予報に一喜一憂する季節となりましたね。
☟前線の上がり下がりが毎日気になる時期です。

6月中旬の土日に休暇が取れたので、KOさんと北アルプスのバリエーションルートに行く計画をしましたが、1週間ほど前に「自主トレ中に右腿を痛めてしまい、今週末の山行は厳しい。」とKOさんから連絡がありました。
私もヒザの問題を抱えていますが、最近は登山の準備でも何を持って行くかという装備のことよりも、いかに体調を管理するかの重要さが段々と大きくなってきたと感じます。
KOさんの右腿が治ったら“また!”ということで、急きょ白紙に戻ってしまった週末の予定をアレコレと悩むことになりました。

ルート決定!
「どこを歩こうか?」
せっかくの土日2日間で、気持ちは北アルプスを登っていたので、北アルプスで幾つか候補が浮かびました。
そのルートについては、ここで書いてしまうと投稿が長くなるので割愛して、いつか投稿されるのを期待して、マメに当事務所のホームページを訪れてもらえたら嬉しいです。
今回は、公共交通機関でもアクセスが容易な立山黒部アルペンルートの長野側の起点である扇沢から周回できるルートを、テント泊で歩くことにしました。

装備は・・・
テント泊装備(テント・ポール・グラウンドシート・ペグ、シェラフ・シェラフカバー)、食料(2食+行動食2日分)、食器類、火器類、防寒着、レインウエア、ヘルメット、ピッケル、等々を持ち夏の縦走トレーニングも兼ねます。
途中水場がない(雪を融かせばよい、小屋は営業前、最後に針ノ木雪渓を降りる時には水が取れそう)と想定されるので、水を多めに持ちます(「重いなぁ((+_+))」)。
また、今回も未明のスタートでテント泊予定なので、ヘッデンは3個(予備電池を更に1セット)用意しています。

明るくなる時間から逆算してスタート!
前日の18時くらいにバスで扇沢に到着してから、すぐに人気のない草むらの中に(自然環境・マナーを考慮して)テントを張って仮眠しました。

・・・が、深夜に投稿の冒頭に書いた“体を押さえつけられる”という恐ろしい体験をしました。
こんな経験は・・・人生で2度目。。。何で今日なんだ!?
金縛りでした。
一瞬で解けたのですが、状況を理解するまでに少し時間(熊かと思ったがテントは無事⇒人かと思ったが押さえつける手も何もない⇒金縛りだったのか。。。と寝ぼけながら考える)が必要でした。
仮眠の質としては最悪の部類でしたが、体調は悪くない気がします。
準備をして、まずは柏原新道を種池山荘へ向けて登ります。

八ヶ岳南北縦走の投稿で記載した疲れない歩き方を意識しながら標高を上げていきます。
1000mほど登った稜線近くでは残雪があるので、その辺りに着く頃には明るくなるような時間に出発し、マイペースを意識して早く着き過ぎないように歩きます。

さっそく雷鳥のお出迎え♬
想定通りに明るくなった頃に雪渓を横断し、残雪の斜面を上がると種池山荘に着きます。
☟右上に写っているシルエットが爺ヶ岳です。

薄暗い中でしたが、5mほど先につがいの雷鳥がいました。
暗くて上手に写っておりませんが、いきなりの雷鳥との出会いに登ってきた疲労も飛んでいきました。
(雷鳥はほとんど飛びませんが・・・)

☝2羽わかりますか?
そして、周回ルートとは逆方向ですが太陽が昇らんとしている方向、爺ヶ岳へと向かいます。
実は、爺ヶ岳に登ったのは冬季の東尾根(一般登山道ではなく、冬季のバリエーション入門ルート)からしかなく、雪の無い季節は初めてです。
森林限界を越えているので明るくなれば、360度がスクリーンの幕が上がるように自然と今日歩くルート、北アルプスの山々が見渡せるようになってテンションも上がります。

モルゲンロートに染まる中の登頂
見渡すたびに今日歩く針ノ木岳までの稜線やその向こうの剱岳・立山、

遠くは穂高や槍ヶ岳、

間近で大迫力の鹿島槍ヶ岳から白馬岳の稜線が、徐々に赤く染まるので立ち止まる回数も増え。

ソロだと、長く立ち止まって眺めている事をあまりしない私ですが、今日は違いました。
2日間で周れば時間的に相当に余裕もあって、天気予報が良いのも作用したようで。
クイズ番組のアハ体験の問題のように司会者が「刻一刻と変わっていますよ!」と言うくらい一気に染まるモルゲンロートの変化を発見してやろうと眺めていました。




爺ヶ岳までであれば登山口までのアクセスも便利な上に、短時間で山頂に到着できるので、かなりお手軽に素晴らしい北アルプスの山並みを見ることが出来ますね。
でも、この時期は残雪が多く注意しなければならない事も多いです。
☟残雪に関係なく、写真撮影で目を閉じるのは要注意です(;^ω^)

残雪があると何が危険なのかについては、次回の【山遊び♪レポ】で書きたいと思います。
お楽しみにー!